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個展「久遠」

2022.0712-17 ルーニィ247ファインアーツ(東京)

2022.12.10-18 フジカラーギャラリーかなざわ

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ありのまま、あるがままの美、そこから感じられる美しさや儚さ、あるいは不完全さ、不規則さは 古来からの日本人の美意識の根源になっているのではないだろうか。

 

言葉に表れない深くほのかな余情の美

滅びゆく儚さに見える生き様の美

目に見えない深い世界の領域から醸し出される美

写真“作品”を撮ろうと思うと、どこか特別な場所に行かなければならないと思われがちである。

身近にある見慣れた場所においても美を構成する要素に意識を向け、全体から部分へ、抽象から 具体へ、時には行き来しながら視点を絞り込んでいく。光、影、形への感度を高めながら余分なものを削ぎ落としていく。

 

世の中で何が起ころうとも自然は刻々と進む。 同じ瞬間は二度と訪れることはなく、遠い過去からこの先の未来まで果てしなく変化し続ける。 人間も同じく自然の一部であり、時の連鎖の中で瞬間を繰り返しながら時を刻んでいく。 その時間的なスケールを想像してみると、人間の短い一生の中で感じることができるものは ほんの一瞬だろう。その瞬間を見つけることが出来たとき、遠い過去から続く永劫回帰に 畏敬の念を覚えるとともに愛おしくも感じるのである。

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